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2008年1月28日

NKSアーキテクツ建築見学会

建築家末廣香織さんからご案内があって、北九州小倉の「志井岡田クリニック・調剤薬局見学会」にみんなで参加しました。

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九つのコンクリート打ち放しカマクラの上に、鉄骨造の軽い屋根が一枚フワッと乗っています。
屋根はカマクラとの接点を切り欠かれていて、斜めのコンクリート面に光がサラサラこぼれていきます。

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それぞれのカマクラがひとつの機能をもった部屋、その間がサーキュレーション=路地。

高さ2200mmくらいから曲がりながら傾斜する壁のせいで、スケールが押えられ、やわらかく人間的な印象が全体を包む。

薄く白く塗装されたコンクリート面と、真っ白い壁天井と、淡い木調の家具。

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こまやかに考え抜かれた構造と品格のあるやさしい配色。

末廣さんの建築はいつも清々しい感じがします。
この妥協のない建築を支える設備設計はシード設計鶴さん。
照明デザインはライトプランの山本さん。

2008年1月26日

七山小学校

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佐賀県七山村にある七山小学校は恩師光吉健次の若い頃の作品。
篠栗山荘でお話をうかがった茂木謙悟さんが、若いスタッフとしてかかわった名建築です。
竣工して50年近くなるはずです。

「建築材料費が高くて、労賃がまだまだ安かった当時は、鉄筋コンクリートのシェル構造が経済的でした。」
教室の屋根も、渡り廊下のオブジェのような屋根も、杉板型枠の曲面で構成されています。

ここを訪れるたびに、この小学校を母校にした子どもたちはどんなに幸せだろうと思います。
全体のスケールと、各部分の寸法、素材の質感と、手触り感のある形態・・・
全てがものづくりの喜びを子どもたちに伝えているようの思えるのです。

廊下は中庭に面した外部で、薄いコンクリートシェルの屋根には断熱材がなく、西日が差し込みそうな教室で、きっと暑かったり寒かったりまぶしかったりしたのだろうけど、きっとここの子どもたちの眼はキラキラ輝いていたんだろうな・・・・。そんな気がするのです。

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むき出しのコンクリートの劣化もめだってきています。
垂れ下がりそうな軒先には木製のサポートがしてあります。

どうか、この小学校がいつまでも七山村の人々に守られてありますように。

二丈町から「まむしの湯」を通って、「森のはこぶね」(おさるの家)の下を抜け、峠を越えて七山村の「ななの湯」への道すがら、小学校に寄って心をあたためていきます。

2008年1月25日

島原の整形外科進捗状況。

いよいよ竣工間近の島原の整形外科。
今週の火曜日は足場解体の日でした。

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つめたい雨の中、職人さんたちが頑張ってくれています。

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木造平屋の整形外科。

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道路からのファサード。
風変わりな水切りパターンが目を引きます。
玄関靴箱も似たルールのデザインになっていたりしますが、それはまだ未完成。

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広い敷地に細ながく、ぽふっとその土地に根付いてます。

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人に近い内側に、湿式のやさしい白い壁。
人や白壁を大きく守る、板金の黒い箱。

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内部はまだまだ、といった感じ。
日程は厳しいですが、頑張りどころです!

2008年1月24日

自然をたいせつに。

ひさしぶしに、友泉亭へ。
ここは雨がよくにあいます。
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今でこそ行かなくなりましたが、
前は毎年のようにお正月、母の実家にかえったとき、
お散歩がてら訪れた心落ち着く場所です。
ちいさいころは、お茶でなくお菓子目的に。。。
お正月の三箇日はお抹茶が無料でいただけてたんですよ。
いまは、もうやってないそうですが。


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友泉亭も温暖化の影響で庭園に大きな被害を受けているとのことでした。
紅葉の美しいもみじは、ここ数年色づきも悪く、
葉も落ちず木々に寂しく残っていました。
すばらしい紅葉の年は、
真っ赤に染まり一気に葉が落ち冬支度を迎えるそうです。


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一方こちらは、台風でやられた茶室。
自然の力にはさからえないのに、自然を壊してばかりでは
いつかおおきなしっぺがえしがくるにちがいありません。

環境にやさしい、地球にやさしい生活を送らなければと強く思いました。

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また、あそびにいきます。

2008年1月23日

「いろねの家」進捗状況

ワークスはお正月早々、社長の結婚という一大イベントがありましたが、
いろねの家も年末から年明けにかけてちゃくちゃくと進んでおります。

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年末に地鎮祭をおこない、年明けには衛生機器の確認にショールムに行ったり、
定例会議もはじまっております。
施工は未来図建設さん。ASJプロデュースです。

昨日は配筋検査に行ってまいりました。
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縦にながい敷地に縦にながい平屋が建ちます。
中央の切り欠いた部分は中庭になります。

いろねの家には3つの庭があります。
家族とお客さまをお出迎えする前庭。(アプローチにフラワーポットをつくります)
リビングに面した南の庭。(畑づくりにチャレンジされるそうです)
部屋と部屋をつなぐ中庭。(デッキとシンボルツリーを1本植えます)

来月のはじめには棟上げです。

2008年1月22日

御手洗

ワークスのトイレには、カレンダーが掛かっています。

それは松下電器の方からいただいたもの。

松下電器ならではのカレンダーです。

創業者「松下幸之助」のお言葉が、日をめくる度書かれています。

特に松下幸之助のファンではありませんが、
日々仕事をする中、自分以外誰もいない空間で、
これらの文を読むと、ヤル気がひしひしと湧いてくるのです。

ここで私が唸った一言。
落ち込んだ時に効きました。

「こわいものがあるのは有り難い」

2008年1月20日

補綴臨床 2008年1月号

ワークスで設計をお手伝いさせていただいた医院の先生がたは、
ほんとうに研究熱心な先生ばかりです。
つねに研究グループをつくって、勉強に遊びに情報交換、つねに新しいことにチャレンジしていく姿は、見ていていつも刺激をうけます。

医療だけでなく、設計の仕事も、インプットとアウトプット、この繰り返し。

わたしたちも、すばらしいドクターたちに負けないよう、研究やいろんな経験も、
大切に時間をうまく使っていきたいものです。。。

********************
今月の「補綴臨床」という歯科雑誌に、設計機構ワークスで設計をお手伝いさせていただいた歯科の先生の特集ページが掲載されています。開業からリニューアル、症例まで、先生のこだわりたくさんつまった内容でした。

そしてまた、
次号もワークス設計の医院リニューアルの特集の枠を設けていただくことになりました。
こちらは、わたしも企画から参加させていただくことになりましたので、
今からどきどきです。

いい特集ページになりますよう、がんばります!

2008年1月19日

杉板

新しい住宅の計画地を確認に、福岡市西区の住宅地を訪ねました。

10年ほど前に開発された住宅団地は、まちなみが整いつつあります。
一つ一つの住宅にデザインが施され、外装材料も、外構のしつらえも多様でにぎやかです。
しかし、そのにぎやかさが、妙に画一的に見えてしょうがありません。
その原因のひとつは、外装に使われている様々な「汚れにくい建材」ではないかと気づきました。

「汚れにくい建材」は汚れないことによって、何か大切なものを失っているのでは?
”汚れちまった”おじさんとしてはそんなことを思ったのです。


私の通勤路にある木造2階建ての古い住宅です。
外壁が杉の板貼りで木製の華奢なサッシがついています。
もう人は住んでいないのかもしれません。
屋根や壁や窓には補修の跡があります。
板金笠木のついた、ま新しいコンクリートブロック造の塀と対比して
建物外壁の杉板がなんともいい感じに古びています。

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次も通勤路にある、書道家の先生の自宅かなと思わせる住宅です。

下部は杉板型枠の打ち放しコンクリートで、上部は杉板張りの外壁。
杉板のネガとポジ。
駐車場床は赤土のタタキで、車止めは太い竹で作ってあります。
通路もスロープも固めの三和土。
向こうの塀は細い竹で編んであります。

汚れやすく、傷つき易い材料がそのメンテナンスを前提に使われている。
住む人とともに、建物が時間を刻む安心感。

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私が時々引っ張り出しては読む宮本常一さんの表紙に
笹の向こうに、木目が浮き出た杉板外壁が写っていました。

日本中を歩いて、古からの生活や膨大な民話を集めた宮本常一の
本の杉板下見板張りにも、ていねいに補修された跡がありました。

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2008年1月16日

しっくい

コトコトの家はお正月に建てぬしさんが塗装作業をかなりがんばってくれてました。
この日も現場会議が終わって、ロフトにこもって黙々と塗装・・。
ほれぼれしますね〜。
藤匠住宅の社長さんもにこにこしながら見守ってました。

室内の壁はしっくいの金コテ仕上げ。
(左官さんは藤匠住宅のしんさん)
玄関入ってすぐの壁だけ、テクスチャーを変えてポイントにしました。

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しっくいはクロスのような継ぎ目もなく、また手作業の美しさがあります。
そして空気もきれいにしてくれて、少しの汚れでしたら、自分で簡単に直せます。

コトコトの家も完成間近。
オープンハウスは2月16日(土)を予定してます。
ご期待ください!

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藤匠住宅の社長としんさんと建てぬしさん

2008年1月15日

長崎。長与町。

年も明けもう半月がすぎました。
時の経つのは早いものですね。

遅くなりましたが、本年もどうぞ宜しくおねがいいたします。

長与町の現場「ゆういろのいえ」は、
大村湾が一望できるとても眺めの良いところで、周囲はみかん畑が広がり
のどかで空気の美味しい場所です。
収穫のこの時期、辺り一面黄色やおれんじ色にいろづき、あまずっぱい香りに包まれます。


「ゆういろのいえ」は・・・

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昨年の10月9日の地鎮祭ののち、配筋検査を経て・・・


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11月11日に上棟式。


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サッシが入り・・・


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外壁もあとは仕上げを待つばかり。


竣工は2月末の予定です。
次回はたくさんのこだわりある室内の様子をご紹介いたします。

2008年1月12日

長崎のまち

オランダ坂で有名な長崎のまちは、坂道の中に生活があります。

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手前右の建物はワンルーム程度の小さな古い賃貸住宅です。
もちろん駐車場はついていません。

このようにまちの特殊な構造に、則して建てられた建物は
なかなか更新されずに、
大切に使われてゆくのかもしれません。

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昔は階段のある坂道を資財を馬に曳かせて、
建築をしたと聞いていましたが、
ある日、坂道資財運搬車を発見しました。

この小型キャタピラーリヤカーなら坂道も階段も大丈夫そうです。

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ところで、坂道の十人町の子どもたちは何をして遊ぶのかな?

遊びしないのかな?

長崎の子どもは自転車に乗れません。
(少しオーバーかな?でも村長は高校で初めて自転車を買ってもらいました。)
長崎の子どもは足腰が強いのです。

2008年1月11日

あけまして、おめでとうございます。

皆様、本年も宜しく御願い致します。


今年の活動初めは舞姫の結婚式、1/5。

もちろん、ワークスとしてはサプライズ余興を準備しておりました。
ワークススタッフ一同と舞さん友人とのタッグチーム、「どんぐり団」。
すばらしきチームワークを発揮し、余興は大成功!
舞姫も喜んでくれたご様子。嬉しいです。

そういえば、まだ一枚も公開されておりませんね、花嫁姿。
みなさまの期待に応えて、一枚。

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いやはや、姫、きれいです。


。。。。。。。。。。


さて、本日はワークスのご近所にオープンした
『HOUSE&HOUSE』さんのショールームへ行って参りました。

木製浴槽を中心に、人に優しい建築建材・設備を展開しています。

ワークスより歩いて1分。

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木の香りのするショールームはとても居心地がよく、
ワークス面々、ついつい長居しています。

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桧の浴槽、写真は置き型の木製浴槽。
かわいい。
コンパクトサイズで、入るとちょうど足をつっぱれて、
おしりが滑らない大きさ。
長手有効寸法が、底で900縁で1200(アバウト)。
身長170弱の私には心地が良かったです。
何より木のにおいとあたたかみが落ち着きます。

大手門に素敵な仲間が増えて嬉しいです。
ワークスお寄りの際は、是非。
そして『HOUSE&HOUSE』さんへお寄りの際も、ワークスへ、是非。

どんぐり団

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一番盛り上がった「どんぐり団」による余興の様子をいきなり・・・

2008年1月 9日

くるめ・みづま

新年あけましておめでとうございます。
新年早々、超特大イベントで幕を明けたワークス。
我々社員は披露宴を盛り上げるべく、年末年始は余興のために奮闘していました。
おかげさまで皆様からも好評だったみたいです。

さて、今年は多くの現場が動きそうです。
私の担当である久留米市三潴町の歯科医院。
今からはじまる物語に心も躍ります。
多くの人々と関わりあいながら、
この広い久留米の大地に根づく、
すばらしいものをめざして。

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あけましておめでとうございます&結婚しました

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今年はじめのブログです。
今年もスタッフ一同はりきって参りますので、
おつきあいのほど、どうぞよろしくおねがいします。

私事ですが、今年のはじまりは、私の結婚式でスタートしました!
たくさんの方々にお祝いのことばや、あたたかい励ましのお言葉をいただき、本当にうれしい一年のスタートとなりました。
ありがとうございます。

この場をお借りしてでは失礼かと思いますが、取り急ぎ、心からの御礼申し上げます。
また、ご報告がおくれました皆様には、大変失礼いたしました。

結婚で新しく学んだことも多く、今後の仕事にも活かして、
益々いいものづくりに励んでいきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくおねがいいたします。