福岡

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新しい和泉幼稚園ができました(4)石の家

DATE2019.03.28

「いしのいえ」

青空かがやく中庭と

風そよぐ白いアーチの回廊に

こどもたちはつばさをひろげる

幼児棟中庭

雨がおちる石の家の中庭の床にはレンガタイルと杉の木レンガを貼りました。

幼児棟中庭西陽

西側の園庭に面した開口には三原色のガラスが入っていて、夕陽を受けて輝きます。

幼児棟中庭2階

幼児の保育室もアトリエも、ぐるっと回廊でつながっています。

幼児棟オリーブ文庫

2階の回廊の東には絵本の部屋「オリーブ文庫」があって、保育室からも入ってこられます。

幼児棟南面

石の家の保育室は外側も全部デッキでつながっています。

2階のデッキから手がとどくところに、山口さんが木を植えてくれました。

幼児棟西面時計

西の園庭に向かった外壁面には時計がしつらえてあります。

立体的で木がたくさん植わった森のような園庭は、もうしばらく絶賛工事中です。

新しい和泉幼稚園ができました(3)土の家

DATE2019.03.28

「つちのいえ」

イエスさまが生まれた馬小屋のような

土壁の家で

やさしくはぐくまれて

乳児棟北面

土の家は2歳までの子どもたちのための、軒が低い木造の建物です。

左官の都倉さんがこころをこめて、厚い土の壁を仕上げてくれました。

乳児棟内廊下

土壁の土間の内側にあるヒノキの廊下には床暖房も入っていておもちゃと絵本がならびます。

乳児棟玄関

木の家の玄関には、まあるいつまみが並んだおしたくコーナーがあります。

乳児棟0歳児室

乳児の部屋のまんなかには枝のある柱が立っていて、木の実のような照明がついています。

かどの畳のほふくコーナーからは、おむかえに来るお母さんやお父さんが見えるよ。

新しい和泉幼稚園ができました(1)

DATE2019.03.25

東正面全景

筑後市の幼保連携型認定こども園「和泉幼稚園」の移転建替工事が完了しました。

2017年1月に設計依頼のお話をいただいて、開発許可申請と開発工事を経て、

2018年4月に建築工事に着手しました。園庭の工事はあとひと月ほどかかります。

正面サイン

芝張りの前庭をはさんで、左(南)側に乳児棟=土の家、右(北)側に遊戯棟=木の家、

そして奥(西)側に幼児棟=石の家を分棟して配置しています。広場見返し

それぞれの棟は芝生の周りの三和土(たたき)の土間で、段差なく繋がっています。

木の家の南の建具は全面を解放して、遊戯室と前庭を一体化することができます。

南面外観

土の家の南は小さい子どもたちのための、夏には木陰ができる石組みと芝生の庭です。

設計担当:土の家 坂口舞

     木の家 和田佳奈美

     石の家 石塚思織

監理担当:石塚思織

構造設計:アトリエ742 高嶋謙一郎

設備設計:シード設計社 鶴澄

外構造園:西海園芸 山口陽介 

建築工事:元請 大藪組 (監督)松藤彰信

     電気 アイワ・エンジニアリング 

     水道 牟田商会 

     空調 イクノ冷熱工業  

     家具 三好木工 

     什器 ブランチプラス

     塗装 コウケン

     サイン テツシンデザイン 

     ステンドグラス アントレ         

                                        −続く−

平尾保育園芝張り

DATE2019.03.11

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3月11日いい天気に恵まれて、年長クラスの子どもたちが芝生を貼ります。

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西海園芸の山口さんも東京から駆けつけて指導に当たってくれました。

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2階のデッキからは小さいクラスの子どもたちがにぎやかに応援です。

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あっという間に小さな丘が芝生に包まれました。

みやまの森こども園のうら山が生まれ変わりました

DATE2019.03.4

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長崎県諫早市「みやまの森こども園」のうしろの土地には防空壕の跡がありました。

大きな樹も生えていて藪だった斜面が子どもたちの遊び場に生まれ変わって、

うるの保育園と南ヶ丘保育園の園長先生とご一緒に見学させていただきました。

 

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大きな木の枝からは、長いブランコがぶら下がっています。

ガチャポンプを押すと、左官で作った三段プールに井戸水がたまります。

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三段プールから園庭まではやっぱり左官で作ったウォータースライダー。

みんなで野菜を作る畑もあります。西海園芸山口さんが半年かけて仕上げた仕事です。

保育園を建て替える当初からの、山崎園長先生の構想が次々に実現していきます。

まだまだ続きがありそうです。

筑後市和泉幼稚園の建築工事が進んでいます。

DATE2019.01.15

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現場の足場解体が始まり、「土の家」は都倉さんによる左官の壁がやさしい表情です。

 

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「木の家」のステンドグラスを据付ける位置の床下に聖書が収められました。

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「石の家」の足場も半分外されて、薄化粧をしたコンクリートの壁が夕陽を浴びています。

永林寺保育園 地鎮祭

DATE2018.12.3

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境内のイチョウの葉が落ち始めた12月3日。雨天模様の建設地に白いテントが張られて、

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8人の曹洞宗のお坊さんの般若心境が響く、仏式の厳かな地鎮祭でした。

永林寺保育園 園舎おわかれ会

DATE2018.11.26

44年の間愛されてきた園舎との丁寧なお別れ会に、

子どもたちとたくさんの大人たちが駆けつけました。

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ワークススタッフも長年使われた園舎の部材で、

ブックエンドとバードフィーダー(餌台)をつくるワークショップのお手伝いです。

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みんなでつくったブックエンドとバードフィーダーは、

新しい園舎に来年の秋に持っていきます。

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中庭を持つ木造の保育園

DATE2018.09.21

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飯塚市に計画している木造の保育園です。

模型を使って、保育士さんたちとのワークショップが続いています。

イタリア乳幼児教育学びのツアー③

DATE2018.08.9

遅くなりましたが「イタリア乳幼児教育学びのツアー」第3回目のレポートを書き綴ります。

6月19日(火)午前、ピアッツァ(広場)で週1回ほど開催されるバザーを横目にし、足早にパニッツィ図書館を訪れる。(早起きしなかったことをとても後悔…)

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パニッツィ図書館はイエズス会貴族のための建物をリノベーションしたものです。

ペダゴジスタ(教育学者)と共同して、こどもの動きを考慮し、書架の配置を決め、各空間にコーナーはあるが、行き止まりのないデザインになっています。

館内では、スタッフが読み聴かせをしていたり、こどもが声を出して本を読んでいたり、静かにしなければいけない部屋があったり、日本の図書館とは少し印象が違います。

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ペダゴジスタはレッジョ・エミリア(アプローチ)では重要な役割を担っており、さまざまなところで登場します。また、小児科医とも共同し、こどもの推薦図書を選定したりと、こどもに関わる職業のつながりが顕著に見られます。

パニッツィ図書館では司書の「エリザベッタ」(写真右)が主に対話をしてくれました。

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「図書館は静かな場所でなく、活動の場所」だとエリザベッタは言います。言葉の通り、パニッツィ図書館では多くのイベントを行っています。例として挙げると、

「本を読む楽しみだけでなく、描く楽しみを感じてもらうためにこどもたちが絵本を描き、1冊の本にして図書館に置く」イベントや、

「YVES KLEIN*1のように自分で色を作り、色のレシピを描き、色の名前をつける」イベントなどを行っています。(画質が悪いですがこどもが描いた色のレシピと色の名前)

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このようにパニッツィ図書館ではこどもたちの創造的な可能性を広げる活動を行っています。

「図書館の在り方とはどのようなものか」という私たちの問いにエリザベッタは「こどもと本の接点をつくる場所」と。

また、「本は好きか」という問いに対しては「本は読まない、好きでもない。情熱が本から人にシフトした」とも言っていました。

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パニッツィ図書館はこどもと本との接点つくるという「こどもの創造的な教育」や、人と人との接点をつくる「活動的な場」としての役割をもっていました。

最近の日本でも図書館の在り方が変化している事例など多々あるなと思い、勝手な対抗意識を持ったりした濃密な時間でした。

第4回はレッジョ・エミリアのロスタ・ヌオーヴァ地区で独創的な活動をしているピッツァーニ小学校の保護者団体との対話をお届けします。

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*1 YVES KLEIN – イヴ・クライン。フランスの画家で自ら顔料を開発し、「インターナショナル・クライン・ブルー」と名前のついた青を作りだした人物。

青葉イーストコート歯科・こども歯科

DATE2018.08.7

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イタリア乳幼児教育学びのツアー②

DATE2018.07.17

「イタリア乳幼児教育学びのツアー」第2回目のレポートを書き綴ります。

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6/18(月)、ミラノから1時間半ほど電車に揺られて、モデナという街に。

まずはみんなでアルビネッリ市場で昼食。中世から続く市場らしく、チーズはもちろん、新鮮な野菜、魚、肉、果物など多種多様なものが並んでいます。

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そこから20分ほど移動し、イタリアの建築家「ミケーレ・ジーニ」と対話しました。

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ミケーレはレッジョ・エミリア・アプローチを実践している乳幼児施設のデザインガイドラインを作成した方です。多数の乳幼児施設を設計していて、日本ではオルト保育園(高田馬場)の基本設計を担当。

以下にデザインガイドラインに記載されている乳幼児施設設計における9つの大事な要素を並べます。(あえて訳さず本文そのままで載せます)

・Multisensoriality and soft qualities 

・Atelier 

・Piazza / Central square 

・Kitchen 

・The Archipelago classroom 

・A territory for learning

・Furniture

・Sustainability

・The school as a territorial hub

感覚的なこと、空間そのもの、空間を構成する要素など多岐にわたります。対話では主に上4つを丁寧に語ってもらいました。

「デザインガイドラインを決めても人によって解釈はそれぞれ。大事なところは抑えつつも、施主、設計者によって十人十色の建物ができる」とミケーレは言っていた。(左は通訳の小林さん)

ミケーレ対話

デザインガイドラインといっても凝り固まった縛りのあるものでなく、とても柔軟性に溢れた可能性を広げるものだと感じました。

今回のツアーで共通するキーワードは「柔軟性」、「可能性」あたりだと思います。これから書き綴るレポートでも要所ごとに感じてもらえるはずなので、頭の片隅に置いて頂けると幸いです。

第3回はレッジョ・エミリアにおいて図書館がどのような役割を担っているかなど、パニッツィ図書館の司書「エリザベッタ」との対話をお届けします。

続く

イタリア乳幼児教育学びのツアー①

DATE2018.07.12

ワークス福岡事務所の井佐子です。

ご縁を頂き、6/16(土)-6/24(日)の9日間、「イタリア乳幼児教育学びのツアー」に参加しました。

イタリアで体験した濃密な9日間のレポートを数回に分けて書き綴っていこうと思います。

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第1回目は研修の全体的な概要について。

イタリアにあるレッジョ・エミリアという街。

ここでは「レッジョ・エミリア・アプローチ」という教育方法が確立され、街全体でこどもの教育に力を入れています。世界的に注目されていて、多くの保育関係者が視察に訪れる街です。

今回はミラノ、レッジョ・エミリアを中心に訪れ、「乳幼児施設」だけでなく、「乳幼児施設の設計者」、「まちの図書館、司書」、「まちの保護者団体」、「教育、芸術専門家」、「カラーデザイナー」など、こどもたちを取り巻く環境を視察し、人々と対話してきました。

研修には保育園経営者、保育園園長先生、保育園主任先生、保育園プロデューサー、デザイナー、建築家など12名が参加。

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この12名で9日間、時間を共有し、さまざまな場所で対話を繰り返しました。

日々を共有していく中で、さまざまな思考、価値観が交わり、濃密な時間を過ごせたので、興味深いレポートを書き綴れると思います。

第2回はオルト保育園(高田馬場)の設計者でもあるイタリアの建築家「ミケーレ・ジーニ」との対話をお届けします。

続く

 

認定こども園 和泉幼稚園

DATE2018.05.17

現園舎の中庭で模型を見ながら、子どもたちが新しい園舎を楽しみにしています。

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(写真は園長先生撮影のものをお借りしました)

江北町永林寺保育園の計画

DATE2018.03.7

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築40年の現園舎の記憶を残して、地形に沿った計画が進んでいます。