友人の森浩さんの案内で、完成したばかりの宇美町の図書館を見学しました。
川と道路に面して、2階のキャンティレバー集会室の下につくりだされた「プラットフォーム」が、既存の施設と新図書館を繋いでいます。
集会室ユニットを2階にホバリング(森浩談)させて、1階を大きな広場のようにしたかった。
大きな広場で町の人や子どもたちが好きな本に出会うイメージだそうです。
黒い全面板張りの床と白い布張りのオシリのような天井の間に、シンプルな白木の書架が並んでいます。
書架にも図書閲覧スペースにも学習スペースにも壁がほとんどなくて、天井の高い大きな空間には柱がなくて、森さんの設計意図どおり、あたかも、屋外で本を読んでいる感覚です。
一緒に見学した塚本さんは、公共建築がガラス張りになっていること。
利用者やスタッフの活動がみんな見えるようになっていること。
宇美図書館の透明性と開放性を高く評価していました。
ワークスの女性スタッフの共通した感想は「カワイイ!?」でした。
オジサンにはなかなか理解できない、意味の深い感想です。
この図書館のように建築的にも質が高く、利用者の視点でつくられた公共建築が増えることはうれしいものです。
森さんのネライは建築単体のデザインでなく、この図書館から多様な活動が町中に拡張していくことなのだと感じました。
ぜひ、粕屋郡に行かれた折には、立ち寄ってみてください。