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2007年02月03日

いちばん素敵な公共建築

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星野村茶の文化館

星野村の今の村長さんが村役場の課長さんだった頃、「電話線は心ば運んでこんけん。やっぱし、会って話さんと伝わらんね。」
設計打ち合わせで村に何度も訪れるうちに、設計集団櫂の古賀士平は「星野は品格のある村やね。」

私が知る数ある公共建築の中で、今でもいちばん気持ちがよいのはこの「星野村茶の文化館」です。

建築家は茶道にも詳しい首藤泰比呂。茶畑の朝霧や、棚田や、杉木立をイメージした建物は十分に清々しいのですが、圧巻は外構と植栽です。杉木立の森を切り開いて、敷地全体が建物と一体になっています。あたかももともとそうであったかのように・・・。
アプローチの小路の樹々、茶室の庭、ホールの内庭、そして建物の土台となる大きな熊笹の斜面。建物の基部は星野川に露出している青石を積み、胴部は杉板張り、屋根は金属板で大きく緩やかにたなびいている。

「天拝山の渓谷を登るとあたり一面いたるところに建築や植栽のデザインソースがあるよ。」元ワンダーフォーゲル部の首藤さんは言っていた。


公共建築に限らずいつまでも心地よい建築は地域を愛する人々と、建物を使う人々と、建築をする人々との出会いの中ではじめて可能になると感じます。

コメント

星野村は僕の好きな陶芸家がいてそろそろ行きたいと思っていたところでした。
ぜひ茶の文化館にも行って見たいと思います。

今日伺った、ばんこの家でも「心地よい建築」を感じることが出来たように思います。
有難うございました。


takashimaさん 「バンコの家」オープンハウスに来てくださってありがとうございます。気取ってなくて心地よい住宅を感じていただいたら、とてもうれしいです。設計管理を担当した福島と城戸は当日大忙しで来場してくれた方たちに説明していました。2階のロフトは子供たちに大うけでしたね。

ところで好きな陶芸家って源太さんのことですか?10年以上前に2度ほどお訪ねしたことがありますが、素敵な方ですよね。村長も一個だけ源太さんのぐい飲みを持っています。違ってたらすみません。

そうです。山本源太さん。
ずっと行きたくてちょうど一年ほど前やっと伺うことが出来ました。

工房の佇まいやその土地に長い間積み重ねられてきたものが源太さんの人柄と共に気持ちを穏やかにしてくれます。もちろん作品も好きです。作り手の心という様なものが宿っているように感じます。

いい建築と同じなのかもしれません。

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